二重になって自信も付いたし優しくもなれました。

目は一重です。
奥二重でもありません。気を抜くと目はもっと細くなり一体どこにあるか分からなくなってしまいます。
それを誰かにイジられたりしてみじめな思いをした事はありません。
気を使って言わない程、切れている目だったのです。
化粧を覚えてからは毎日の日課はアイプチです。
上手に出来ない中学生の頃はノリがはみ出たりして四苦八苦していました。
高校生になると皆化粧をしました。休み時間等の時間に一緒に化粧をしたりする事が多々ありました。
しかし、私はノリが瞼についているのでその上からアイシャドーを塗ると悲惨な事になります。
ですので、参加はしないで見ている状態でした。アイプチは必ずしていました。
せずに登校する事はあり得ませんでした。

学生の頃にはプールがあります。プールが終われば誰よりも一番早く着替えて前髪で目元を隠しながらトイレに直行していました。
私の素の目を見た事がある人はいませんでした。
高校卒業後は看護学校に入学しました。そこでも毎日アイプチをしていました。
友達の中にはアイプチをし続けたお陰で二重になったと言う話しも聞きました。
私も少しは期待しましたが、そんな風になる兆しすらありませんでした。
彼氏が出来て泊まりの日もありました。それでも朝の状態を気にしてゆっくり寝られる事はありませんした。
看護師になってようやく決意したのは整形です。

看護師として働く事で、形成外科でOPEをする事に抵抗がぐっと低くなりました。
このまま一生コンプレックスに思って生きていくよりも自分の思う様にやろうと思ったのも自己実現の一つだと思う様になったからです。
決めたからには行動は早かったし、気分も大きく楽になりました。
大型の連休を取得してOPEに望みました。

日帰りで出来るものでした。数日間はコンタクトレンズを外して生活しないといけないと言われたので眼鏡で出勤していました。
OPEの後は少し腫れましたが、数日間休みを取っていたので自宅に籠っていました。
運良く私は寮で暮らしていたので、親に何かを言われる事はありませんでした。
一番ビクビクしたのはOPE後の出勤当日です。
先輩とそんなに仲良くもないので出来れば触れて欲しくない部分でした。
アイプチをせずに出掛けるのはこの出勤が初めてでした。
実際には一人の先輩だけが声を掛けてきました。
「あれ?そんな目だったっけ?」これに対しては最近寝不足だったんです。と返答すればそれで会話は終わりました。
その後は誰からも何も言われないまま過ごしました。
正直身構えていて肩空かしを食らった様な気分でした。
同期の看護師にすら何も言われません。あまり他人は自分のコンプレックスを見てはいないのだなと実感しました。
それでも自分自身の満足感は半端無いです。
毎日アイプチをしなくてもいいし、外泊での目も気にしなくても良いです。
大きなストレスから解放された気分です。
鏡を見るのも大好きです。

アイシャドーが綺麗に塗る事が出来るのも幸せです。
ちょっとした買い物位なら化粧をしなくても外出できる自信も付いています。

親には正月帰省の際に報告しました。
特に何も咎められる事はありませんでした。寧ろ、母親には私もやろうかな~と言われた位です。
その当時は彼氏もいなかったので問題ありませんでした。
その後出来た彼氏には隠していましたが、結婚を意識した彼氏には伝えました。
同じ医療従事者と言う事もあり、あまり深く捉えず言ってくれて有難うと言って貰えました。
その人と結婚し子どもを授かりました。
今はまだ一重ですが、くりくりの大きなアーモンドみたいな目をしています。
これからこの子が自分の顔をどの様に感じるかは分かりませんが、いつか私みたいに行動した時には咎める事も無くその行動を大事にしてあげたいと思っています。
一つのOPEですが、そのお陰で私は人に対して少し優しくなれた様に思います。
自信がついたのは言うまでもありませんが。